中小・中堅企業向け人事評価システムとは?Excel評価を効率化する方法
人事評価の時期になるたびに、Excelの評価シートを作成し、各評価者へメールで配布していませんか。
評価者から返ってきたファイルを確認し、未提出者へ連絡する。一次評価、二次評価を確認し、最終的には人事担当者が複数のExcelを集計する。
従業員数が少ないうちは、この方法でも人事評価を運用できます。
しかし、社員数や部署、評価者が増えてくると、
「誰が提出していないのか分からない」
「どれが最新の評価シートか分からない」
「評価結果の転記・集計に時間がかかる」
「評価シートが担当者ごとに分散している」
といった問題が起こりやすくなります。
こうした人事評価業務を効率化する方法の一つが、人事評価システムの活用です。
本記事では、中小・中堅企業の人事担当者向けに、人事評価システムとは何か、Excelによる評価との違い、導入時のポイント、タレントマネジメントシステムとの違いまで分かりやすく解説します。
人事評価システムとは?
人事評価システムとは、従業員の評価に関する設定、評価シート、評価者、評価期間、承認、集計などをデジタル上で管理するためのシステムです。
従来、Excelや紙、メールなどを組み合わせて行っていた、
評価シートを作成する
→ 評価対象者・評価者を設定する
→ 評価を入力する
→ 上司が確認・承認する
→ 人事が回収する
→ 評価結果を集計する
という一連の業務を、ひとつのシステム上で管理しやすくします。
人事評価制度そのものを変更することが目的ではありません。
現在の評価制度を活かしながら、評価業務の運用を効率化することが人事評価システムの基本的な役割です。
Excelによる人事評価で起こりやすい5つの課題
Excelは自由度が高く、多くの企業で人事評価に利用されています。
特に社員数が少ない段階では、Excelだけでも十分に運用できる場合があります。
問題になるのは、組織の成長に伴って評価対象者、評価者、部署、評価項目が増えてきたときです。
1.評価シートの配布と回収に時間がかかる
人事担当者が社員ごとの評価シートを準備し、それぞれの評価者へメールなどで配布している場合、対象人数が増えるほど作業量も増加します。
さらに、評価期間終了時にはファイルを回収しなければなりません。
「提出済み」「未提出」「修正中」などの状況を別のExcelで管理しているケースもあります。
2.最新版の評価シートが分からなくなる
Excelファイルをメールや共有フォルダでやり取りしていると、
評価シート.xlsx評価シート_修正版.xlsx評価シート_最終版.xlsx評価シート_最終版2.xlsx
のように複数のファイルが発生することがあります。
どれが最新データなのか確認する作業そのものが、人事担当者の負担になります。
3.評価結果の集計に手間がかかる
社員ごとに作成されたExcelを、人事担当者が一つずつ開いて評価結果を集計している企業もあります。数十名であれば対応できても、社員数や評価項目が増えると、コピー&ペーストや転記だけでも大きな作業になります。手作業による転記は、入力ミスの原因にもなります。
4.評価の進捗状況を把握しにくい
「誰の評価が終わっているのか」
「どの上司で評価が止まっているのか」
「二次評価まで完了しているのは何人か」
Excelとメールだけで管理していると、こうした状況をリアルタイムに把握することが難しくなります。結果として、人事担当者が個別に確認し、評価者へ催促する業務が発生します。
5.過去の評価情報が分散する
評価を毎年Excelで管理していると、年度ごとにファイルやフォルダが増えていきます。社員の過去の評価を確認するために、複数年度のファイルを探さなければならないこともあります。
評価は一度実施して終わるものではありません。
継続的に履歴を蓄積できる状態にしておくことが重要です。
Excel評価と人事評価システムの違い
Excelが悪いわけではありません。
少人数の組織やシンプルな評価制度であれば、Excelは低コストで柔軟性の高いツールです。
一方、評価対象者や評価者が増えると、管理業務そのものが複雑になります。
| 項目 | Excelによる評価 | 人事評価システム |
| 評価シート | ファイルで管理 | システム上で管理 |
| 配布 | メール・共有フォルダなど | 対象者へ設定 |
| 評価者設定 | 人事が個別管理 | システム上で設定 |
| 進捗確認 | 別途管理が必要 | 状況を確認しやすい |
| 回収 | メール等で回収 | システム上で管理 |
| 集計 | 手作業になりやすい | データとして集計 |
| 過去評価 | ファイルを検索 | 履歴として管理 |
| 権限管理 | ファイル単位になりやすい | 権限に応じた管理が可能 |
重要なのは、Excelを使っていること自体ではなく、Excelを維持するための業務が増えていないかです。
人事評価システムを導入すると何が変わる?
Excel中心の人事評価では、人事担当者が評価プロセス全体を人力で管理することが多くなります。
例えば、
Excel評価
評価シート作成
→ ファイル配布
→ メールで回答
→ ファイル回収
→ 未提出者確認
→ 評価結果転記
→ 集計
という流れです。
人事評価システムでは、
クラウド評価
評価制度・項目を設定
→ 評価対象者・評価者を設定
→ システム上で評価
→ 承認
→ 進捗確認
→ 自動的にデータを蓄積
という流れへ変更できます。
人事担当者の仕事を「ファイルを管理すること」から、評価制度や評価結果を管理することへ変えていくことができます。
人事評価システムで管理したい5つのポイント
1.評価項目
企業によって評価制度は異なります。成果評価、能力評価、行動評価など、自社の評価制度に合わせて評価項目を設定できるか確認しましょう。既存の評価制度をクラウド化する場合には、現在使用している評価シートをどこまで再現できるかも重要です。
2.評価者
一次評価者、二次評価者など、誰が誰を評価するのかを設定します。組織変更や上司の変更が発生する企業では、社員情報や組織情報と評価者情報がつながっていると管理しやすくなります。
3.評価期間
半期評価、年間評価など、自社の評価サイクルに合わせて期間を設定します。年度ごとの評価データを蓄積できれば、過去の評価結果も確認しやすくなります。
4.承認フロー
自己評価から一次評価、二次評価、最終評価など、企業によって評価プロセスは異なります。自社の評価フローに合わせて承認の流れを設定できることが重要です。
5.進捗状況
人事担当者にとって特に重要なのが進捗管理です。
誰が評価を完了しているのか、どこで止まっているのかを把握できれば、評価期間終了直前になって大量の催促をする必要性を減らせます。
SmartOpsでは、評価項目、評価者、評価期間、承認フローを自社制度に合わせて設定し、評価結果の回収・集計や進捗確認を行える設計になっています。
中小・中堅企業では「必要な機能だけ」から始める
人事システムを検討すると、
採用管理
人事評価
目標管理
給与管理
タレントマネジメント
サーベイ
1on1
スキル管理
配置管理
など、多数の機能を備えた製品が見つかります。
しかし、中小・中堅企業が最初からすべての機能を導入する必要はありません。
例えば現在の課題が、「Excelによる人事評価の回収・集計に時間がかかっている」のであれば、まず人事評価からクラウド化する方法があります。
その後、
社員情報
→ 人事評価
→ 勤怠
→ ワークフロー
→ 目標管理
というように、必要になった業務から段階的に追加する方法もあります。
SmartOpsは、社員情報や組織情報などを土台に、必要な機能をアドオンとして追加できる構成を採用しています。
人事評価システムとタレントマネジメントシステムの違い
人事評価システムを探していると、「タレントマネジメントシステム」という言葉も目にすることがあります。
両者は関連していますが、目的は必ずしも同じではありません。
人事評価システムは、評価項目の設定、評価者設定、評価入力、承認、回収、集計など、主に人事評価業務を効率化することを目的とします。
一方、タレントマネジメントシステムは、評価だけではなく、
職務・スキル・目標・適性・キャリア・配置・育成・報酬
など、より広い人材情報を活用しながら人材マネジメントを行うことを目的とします。
そのため、
「まずExcelの人事評価を効率化したい」
という企業と、
「人事制度全体を見直し、評価・育成・配置・報酬まで一体的に改革したい」
という企業では、必要なシステムが異なります。
多機能であることだけで判断するのではなく、現在解決したい人事課題に必要な範囲から選ぶことが重要です。
中小・中堅企業が人事評価システムを選ぶ6つのポイント
1.現在の評価制度をそのまま移行できるか
システム導入のために人事評価制度そのものを変更する必要があると、導入負担が大きくなります。現在利用している評価項目や評価フローを設定できるか確認しましょう。
2.操作が分かりやすいか
人事評価システムを使うのは人事担当者だけではありません。管理職や一般社員も利用します。年に数回しか利用しない社員でも迷わず操作できることが重要です。
3.進捗を簡単に確認できるか
未提出者や評価途中の社員をすぐに確認できるかは、人事担当者の負担に大きく影響します。評価の進捗を一覧で確認できるシステムが適しています。
4.社員情報と連携できるか
人事評価だけを独立したシステムで管理すると、社員情報を別システムと二重管理することがあります。社員情報・組織情報と評価がつながっているか確認しましょう。
5.必要な機能から始められるか
現在必要なのが人事評価だけなら、最初から大規模な人事システムを導入する必要はありません。人事評価から始め、必要に応じて他の人事・労務機能へ拡張できるかも確認ポイントです。
6.将来の組織変化に対応できるか
社員数の増加、部署変更、評価制度変更などによって、必要な機能は変化します。現在の規模だけでなく、将来的な拡張性も考えて選ぶことが重要です。
SmartOpsなら人事評価から段階的に始められる
SmartOpsは、社員情報、組織情報、日々の業務などを一つの環境で管理し、必要な機能を追加していける社内業務クラウドです。公式サイトでは、人事評価は提供中の人材管理機能として位置づけられています。
人事評価では、自社の制度に合わせて、
評価項目
評価者
評価期間
承認フロー
を設定できます。
さらに、評価結果の回収・集計を効率化し、評価の進捗状況を確認できます。
つまり、
Excelを配布する
→ 回収する
→ 未提出者を探す
→ 集計する
という人事担当者の作業を、
SmartOps上で評価する
→ 承認する
→ 進捗を確認する
→ 評価データを管理する
という流れへ移していくことができます。
SmartOpsの特徴は、人事評価だけを単独の大規模システムとして考えるのではなく、社員情報などの社内業務基盤に必要な機能を追加していける点です。公式サイトでも「必要な機能だけを選んで導入できる、アドオン型のプラットフォーム」と説明されています。
SmartOpsとJOB Scopeはどう使い分ける?
人事評価の目的によって、必要な仕組みは変わります。
SmartOpsは、
「現在Excelで行っている人事評価を効率化したい」
「社員情報と評価情報をまとめて管理したい」
「まず人事評価からクラウド化したい」
「人事・労務・日常業務を一つの環境へまとめたい」
といった企業に適した考え方です。
一方、職務・等級・評価・報酬の関係を整理し、人事制度そのものを設計・改革したい場合には、より包括的な人事制度改革・タレントマネジメントの仕組みを検討する必要があります。
つまり、
評価業務をまず効率化する → SmartOps
人事制度全体の改革まで取り組む → JOB Scope
というように、目的から考えると分かりやすくなります。
重要なのは、機能数の多さではありません。
自社が今どこまで解決したいのかを明確にしてからシステムを選ぶことです。
人事評価システムに関するよくある質問
Q1. 人事評価システムとは何ですか?
人事評価システムとは、評価項目の設定、評価シートの作成、評価者による入力、承認、進捗管理、評価結果の集計など、人事評価に関する一連の業務を効率化するシステムです。Excelや紙で分散していた評価業務を一元管理しやすくなります。
Q2. Excelによる人事評価と人事評価システムの違いは何ですか?
Excelでは評価シートの配布・回収・集計・最新版の管理などを人事担当者が行う必要があります。人事評価システムでは、評価対象者や評価者、評価期間、承認フローなどを設定し、一連の評価業務を同じ環境で管理できます。
Q3. Excelから人事評価システムへ移行するメリットは何ですか?
評価シートの配布や回収、未提出者の確認、集計といった手作業を減らせることがメリットです。また、評価情報を一元管理することで、「誰が提出済みか」「どこで承認が止まっているか」といった進捗も確認しやすくなります。
Q4. 中小企業でも人事評価システムを導入するメリットはありますか?
あります。人事担当者が少ない企業ほど、Excelの配布・回収・集計などの作業負担が特定の担当者に集中しやすくなります。人事評価システムを活用することで、少人数でも評価業務を継続的に運用しやすい環境を整えられます。
Q5. 人事評価システムだけを導入することはできますか?
人事評価に必要な機能から導入できるサービスもあります。大規模なタレントマネジメントシステムを一度に導入する必要がない企業では、まず人事評価業務をシステム化し、必要に応じて対象業務を広げる方法も選択肢になります。
Q6. 人事評価システムでは評価の進捗を確認できますか?
進捗管理に対応したシステムでは、評価の提出状況や承認状況などを確認できます。人事担当者が個別にメールやExcelを確認する作業を減らし、評価期間中の未対応者や承認待ちを把握しやすくなります。
Q7. 人事評価システムとタレントマネジメントシステムの違いは何ですか?
人事評価システムは、評価の実施・回収・承認・集計など、評価業務の効率化を主な目的とします。タレントマネジメントシステムは、人材配置、育成、スキル、キャリアなども含め、人材活用をより広い範囲で支援するものです。
Q8. 自社の人事評価制度に合わせて運用できますか?
システムによって対応範囲は異なりますが、評価項目、評価者、評価期間、承認フローなどを設定できるサービスがあります。導入時には、現在の評価制度をそのまま運用できるか、設定の柔軟性を確認することが重要です。
Q9. 人事評価システムを選ぶときに重要なポイントは何ですか?
自社の評価制度への対応、操作のしやすさ、評価・承認フロー、進捗管理、集計機能などを確認しましょう。中小・中堅企業では、多機能さだけでなく、人事担当者と評価者が無理なく運用を続けられることも重要です。
Q10. 人事評価システムを導入すれば評価の公平性は高まりますか?
システムを導入するだけで評価の公平性が自動的に保証されるわけではありません。ただし、評価基準や評価プロセスを共通化し、評価情報を一元管理することで、評価運用のばらつきを把握・改善しやすい環境を整えられます。
まとめ|人事評価DXはExcelをやめることではなく、評価業務を継続できる仕組みに変えること
Excelは手軽で柔軟性が高く、人事評価を始める際には便利なツールです。
一方で、従業員や評価者が増えるにつれて、
評価シートを作成する
→ 対象者へ配布する
→ 評価結果を回収する
→ 未提出者を確認する
→ 承認状況を確認する
→ 評価結果を集計する
という一連の作業が、人事担当者の大きな負担になっていきます。重要なのは、単にExcelを別のシステムへ置き換えることではありません。
「評価する」→「承認する」→「集計する」→「結果を活用する」
という人事評価のプロセス全体を、継続して運用しやすい仕組みに変えることです。特に中小・中堅企業では、大規模なタレントマネジメントシステムを最初から導入することが必ずしも必要とは限りません。
まず現在負担になっている人事評価業務からシステム化し、必要に応じて対象業務を広げていく方法もあります。
SmartOpsの人事評価は、社内業務クラウドの中で人事評価を運用できるようにし、評価項目・評価者・評価期間・承認フローなどを自社の制度に合わせて設定できます。Excelによる評価業務の負担を減らしながら、人事評価をよりシンプルに、継続して運用できる環境へ移行したい企業にとって、一つの選択肢となります。
Excelでの人事評価を、もっとシンプルに。
評価シートの配布・回収・進捗確認・集計といった人事評価業務を一つの仕組みへ。
